▼円から始まる縁
2012.01.25.Wed 23:59
出先で何が食べたいのか分からなかったけれど、どんな場所で時間を過ごしたいかははっきりしていた。だから、ふらふらと人混みを避けるようにして入ったハンバーガー屋さんで窓辺に座った時、とてもほっとしたのだった。古いジャズボーカルと、閑散とした店内。デートの時によく利用していた場所はいつの間にか制服のようなものが出来て、頭にはバンダナじゃなくキャップがあり、働いている男の子は背が高くモデルのよう。確実に変わってしまったことと、あの時と同じように流れている時間。その店で初めてハンバーガーを食べた。かりかりした焦げ目がつくほど香ばしく焼かれたパテとほんのり甘いバンズ、まろやかなマヨネーズにオニオンが刻んであって、濃いミートソースと分厚いトマトも絶妙だった。それは食べたいものがそのハンバーガーだったという気にさせるような味だった。だから今度は確固たる意思を持ってそれを求めるはず。